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2011/06/01

おとなしい日本人

 またぞろ消費税10%への増税提案である。原子力発電所を推進して、まったく反省しない与謝野馨大臣によって、荒っぽく言えば、「貧乏人」が増えている時期に、「貧乏人」から金を巻き上げようという話である。時の政府やマスコミが、大企業から適正な税金をとるという話には、けっして向かわないところに注意しなければならない。「金持ち」は、消費税率が上がっても、まったく生活に苦労しないのは、誰でもわかる理屈であり、事実である。金をとられても困らない人から徴収するのは、普通の人間の感覚なのだが、この「普通の人間」の感覚を「金持ち」は忘れてしまうらしい。そして、その「余り金」の出所が、額に汗して働く人たちの手に渡るはずのお金をごまかしているとすると、ますます「金持ち」は、税金を払う必要がある。「貧乏人」は、もっと腹をたててよいはず。

 以前にも触れたとおり、「大金持ち」(大資産家)は、個人が一生のうちに「消費」できる以上の「資産」を保有しており、本来、社会に循環する資本を堰き止めている人たちなのである。金は天下の回りものという名文句があるように、お金が循環することを留め置くことは、それだけ「貧乏人」の手に金が渡らないようにしているのと同義である。

 いまだに税金の無駄遣いがある。その象徴は、政党助成金である。なぜ政党を税金で援助しなければならないのか。まったくおかしな話である。アドルノ的筆者が支持していない自民党や公明党、民主党、みんなの党などに税金が振り込まれている。それで、これらの政党に抗議しようとすると、誠に傲慢な態度で返答をするのである。自分たちが税金の施しを受けていることに鈍感で、有難味すら感じない連中に、どうして税金を入れる必要があろう。国民から税金をもらって、国民の望む方向と違う政治をしているのなら、それは、まさしく詐欺というものだろう。政党助成金をもらっていないのが日本共産党だけしかない事実を一つとっても、日本の「政党」のなかで、まともな政党がどこかは明らかだろう。既成政党批判を叫ぶ人たちは、いま一度、この事実を直視した方がいい。

 あの「名古屋市長」・河村某の口から、政党助成金廃止の言葉を聞いたことがない。毎度、毎度、偉そうに、税金じゃ、税金じゃと騒ぎ立てる人たちほど、政党助成金を忘却する傾向がある。また、大阪府の橋下某知事の口から、政党助成金廃止の話を聞いたこともない。なるほど、これは「民度」を反映しているのだという人もいるだろう。しかし、現行の選挙制度が「民度」を本当に反映できる仕組みであるかどうかも、よく吟味される必要がある。有権者との議論なしに、一方的な宣伝によって、有権者の代表を選んでしまえるシステムは、「思考停止」の「民主主義」と呼ぶほかない。

 「思考停止」に陥らないようにするには、閑が必要である。余暇である。忙しく「搾取」されているうちに、人間の一生は終わる。貧乏閑なし。閑があるうちに、資本が社会にきちんと循環するシステム、「思考停止」に陥らないような政治にしていく必要がある。誰かに踊らされるだけでは、つまらないのではないか? たまには、小説を読み、映画、演劇、音楽、美術、芸術にふれる機会をもちたいものである。むしろ、権利として、積極的に、そういう時間をもつべきだと思う。

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