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2010/06/24

日本の「株主富豪」ランキング

 日産自動車のカルロス・ゴーン社長(1万人もの社員を解雇した男)は、8億9000万円(2009年度)の役員報酬をもらっているという。ソニーのストリンガー会長の8億1000万円の役員報酬を上回った。こんなにお金をもらって何に使うんですか?
 しかし、株で儲ける日本の「株主富豪」から見ると、これでも「小銭」程度の稼ぎでしかない。

 神話の国の大株主命(おおかぶぬしのみこと)の物語のはじまりはじまり。

 日本の「株主富豪」ランキングを「日経ヴェリタス」(2010年6月20日~26日、第119号)が独自調査をもとに報じている。

 「株主富豪」が生きる世界は、株の発注ミスに突けこんで10分間で20億円超の「利益」を上げてしまう「ジェイコム長者」が飛び出す魔界である。子どもは近づいてはいけないし、真似しちゃいけない。恐らく、近づけるのは怪物ランドの王子ぐらいだろう。「人生ゲーム」でも、こんな馬鹿げた「億万長者」は想定されるべきではない。
 冗談はこれぐらいにして、ちなみに、孫正義氏(あの白い犬が出てくるCMで超有名なソフトバンク)は、株価上昇にともない1年前より1000億円も資産が増えたという(貧乏人が買う「宝くじ」なんかアホらしい!)。ゴーン社長の役員報酬も霞む、ほんとうに、もう、狂った世界である。

個人大株主の保有株式時価ランキング(6月14日時点で日経ヴェリタス編集部が推計)

①孫 正義 5405億円
②柳井 正 3869億円
③山内 溥 3482億円
④田中良和 1558億円
⑤三木谷浩史1444億円
⑥永守重信 1147億円 日本電産
⑦三木谷晴子 958億円
⑧滝崎武光  929億円 キーエンス
⑨三木正浩  794億円
⑩柳井一海  652億円
⑩柳井康治  652億円
⑫上原昭二  646億円 大正製薬
⑬南場智子  626億円 DeNA
⑭似鳥昭雄  568億円 ニトリ
⑮稲盛和夫  550億円 京セラ
⑯里見 治  542億円 セガサミー
⑰前沢友作  482億円 スタートトゥデイ
⑱松井千鶴子 432億円 松井証券
⑲船井哲良  424億円 船井電機
⑳三木美智子 407億円 

 フォーブスの長者番付で出てこない個人大株主についてだけ、「主な保有銘柄」を示した。後は「日経ヴェリタス」(500円)を買って読んでください。
 こういう大資産家に対する課税を強化しても大したことはないと思う。彼らは生活に困らない人たちなのだから。株による儲けを見る限り、この人たちが血と汗と涙で稼いだお金と言えない泡銭なのだから(一方で、大多数の社員の血と汗と涙を犠牲にしていることは明らかであるから、大資産家に課税を強化することは、大多数の社員や明日の生活にも困る「国民」への還元にもなる)。法人税を引き上げたら、大企業が日本から出ていくとか、国際競争力が弱まるとか、そんな、くだらない愚かな戯言を口にするのは、おかしいと思う。屁理屈は、強欲資本主義がいかに狂ったものであるかを示すにすぎない。地球上にタックス・ヘブン(租税回避地)があるから、大資産家は、まだまだ安穏としているのである。

 強欲資本主義の考え方に染まった政治家が、街頭演説で「民間企業のように身を切る努力をしているのか!」と「国」や地方自治体を恫喝しているが、本当に大企業のトップは、身を切るようなことをしているだろうか? むしろ、自社の社員を切り捨てて、CEOや経営陣は高額な報酬、株の配当を得て、肥え太っているのが実態ではないか。「財源ない」と、なんとかの一つ覚えのように消費税増税へと誘導する先頭にたっているのが日本経団連をはじめとする財界である。

 財界・大資産家対策がしっかりしている日本共産党を躍進させなくては!

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2010/06/22

日本の大資産家、北朝鮮「脅威」論、そして、アメリカの投資家

 大資産家という存在が、いかにとんでもない人たちであるかを考えたい。あわせて、番外編として、北朝鮮「脅威」論も考えてみよう。

 1人の人間が生活していくのに、例えば日本なら1カ月30万円の給料があれば、ボーナスを除いて年収360万円。これで家族を養うのは苦しいが、なんとか生活できる。老後に備えるには今の日本で本当は生涯の平均年収600万円ぐらいが最低でも必要な賃金である。ところが、日本でも年収200万円の人が増えている。平均1カ月16万6000円。これでは老後の蓄えどころか、日々の生活にも困る。東京への遠距離通勤暮らしで家賃5万の物件があったとしても、食費3万をあわせると、給料の半分が消え、残りは水光熱費や受信料、電話代、交通費、交際費、趣味・行楽代で消えてゆき、貯金は月1万から2万できるかどうかが精一杯ではないだろうか。これで、子どもの養育・教育費をどうやって捻出しろというのかという怒りがわいてくるはず。一方で、日本の大資産家は、1人の人間が一生かかっても使い切れないお金を貯めこんでいる。

 日本の大金持ちを見る前に、世界の大金持ちのベスト3は、フォーブス2010によると、次の人たち。

①カルロス・スリム    テレフォノス・デ・メヒコ(メキシコ)4.82兆円
②ビル・ゲイツ       マイクロソフト(アメリカ)    4.77兆円
③ウォーレン・バフェット 投資家(アメリカ)         4.23兆円

 こんなレベルだと、どこかの国の国家予算に匹敵する。1人で1国家みたいな大資産家。しかし、その実体は、周りの人たちに「もうけ」を還元しないで、人格化した資本としてお金を貯めこんでいるということではないのか? 「大搾取」を絵に描いた感じ。使い切れないお金があるのなら、なぜ多くの人に分け与えようとしないのか。金持ちは気前よくない。ドケチなのだ。資産を増殖させることに執念を燃やすようになってしまうみたい。強欲資本主義そのものである。
      
 さて、日本の大金持ちは、ケタが下がって次の順番。①位から⑪位まで足してようやくメキシコの大資産家を超える水準。それでも大資産家であることは疑いようもない。

①柳井正 ファーストリテイリング社長(衣料) 6,840億円
②佐治信忠 サントリー社長(飲料)      6,750億円
③森章 森トラスト社長(不動産)       5,670億円
④孫正義 ソフトバンク創業者(IT)      5,310億円
⑤毒島邦雄 SANKYO創業者(パチンコ)     4,860億円
⑥三木谷浩史 楽天社長(IT)         4,320億円
⑦山内溥 任天堂相談役(ゲーム)       3,780億円
⑧糸山英太郎 新日本観光代表(ゴルフ場)   3,060億円
⑨滝崎武光 キーエンス創業者(電気機器)   2,790億円
⑩三木正浩 ABCマート創業者(靴・小売)   1,980億円
⑪永守重信 日本電産創業者(電気機器)    1,800億円
⑪高原慶一朗 ユニ・チャーム会長(衛生用品) 1,800億円
⑫伊藤雅俊 セブン&アイ・ホールディングス名誉会長 (スーパー・小売 ) 1,710億円
⑬韓昌祐 マルハン会長 (パチンコ)     1,620億円
⑬多田勝美 大東建託会長(不動産 )     1,620億円
⑭森稔 森ビル社長 (不動産)        1,260億円
⑭田中良和 グリー創業者 (IT )       1,260億円
⑭福武總一郎 ベネッセコーポレーション会長 (教育・出版 )1,260億円
⑮神内良一 プロミス創業者(消費者金融)   1,170億円
⑯船井哲良 船井電機会長(電気機器 )     1,080億円
⑰岡田和生 アルゼ会長 (パチンコ)       900億円
⑰島村恒俊 しまむら創業者(衣料 )       900億円
(『フォーブス』世界長者番付・億万長者ランキング2010年から。資産は、1ドル =90円で換算)

 トヨタやパナソニックなどの大資産家(創業家として株で儲けている人たち)は裏に隠れて表に出てこないので、本当の大金持ちは他にもっといると思われる。

 例えば6840億円の資産があれば、1日あたり18億7000万円、1カ月570億円。また、例えば900億円の資産があれば、1日あたり2億4657万円の収入がある計算。1カ月75億円。これだと、松井やイチローが束になってもかなわない大富豪である。こういう人たちからたくさん税金をとっても、なお大金持ちであることに変わりない。大体、一生かかっても使い切れないようなお金を持っていて、どうしようというのだろうか? 貧しい人たちを助けようとは思わないのだろうか?

 さて、話は変わるが、北朝鮮「脅威」論を煽りたてる人々がいらっしゃる。日本経済新聞の6月21日付の経済教室でも神保謙慶応義塾大学准教授が北朝鮮に対して強硬な対策をとるよう主張していた。どうも、緊張を高めつつ、戦争をしない程度に制裁を加えよということらしい。矛盾した言葉が散見されるのである。
 いたずらに緊張を高めれば、アメリカのミサイル製造企業が儲かるだけであるが、軍需企業が栄える国の経済がうまくいったためしがない。

 神保氏の主張のなかには、奇妙なことに、6カ国協議を復活させるべきだという考えがないらしい。

 では、北朝鮮は本当に「脅威」か?

 外務省のホームページを見ると、北朝鮮の人口は約2405万人で、経済規模は248億ドル=2兆2320億円(2008年、韓国銀行推計)。メキシコやアメリカの大資産家に及ばないし、日本の大資産家でいえば、柳井氏から孫氏までの資産を足した額にも及ばない。経済規模なので、国家予算と違うが、北朝鮮の国家予算は、一説によると、東京都の足立区並みという話があるらしい。発表されていないのでわからない。同じく外務省のホームページでは、北朝鮮ではGNI(国民総所得)は1人あたり1,065ドル=年収9万5850円(2008年、韓国銀行推計)という数字を出している。1日あたり263円の収入。月7988円。
 
 こんな貧しい、ちっこい北朝鮮やギリシャ(経済規模は神奈川県並みという指摘あり)のような弱い経済、弱い財政の国に対して、日本が何かビクビクするというのも変な話ではないか。アメリカの言いなりになってビクビクするように仕向けられているようにさえ思えてしまう。

 それよりも、投資会社バークシャー・ハザウェイを経営する世界第3位の大金持ちのバフェット氏は、日本経済新聞2010年5月3日付によると、「将来的に日本での大型買収を実現させたい」と述べ、日本への本格投資に意欲を示しているという。買収の時期については「5~10年先か、場合によっては5~10カ月で実現することもあり得る」などと語っているそうだ。本当かね。ウソつき投資家の国の人々の言うことは信じられない。

 しかし、日本経済の動向を見ると、これからアメリカの投資家による日本買いがあるかもしれない。北朝鮮の「脅威」などという前に、アメリカ金融資本からの「日本防衛」こそが問われているのではないだろうか。

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2010/06/21

ハーバード白熱教室と日本

 NHK教育テレビで放送されていたマイケル・サンデル教授の「ハーバード白熱教室」が最終回を迎えた。再放送が翌週の土曜深夜(日曜未明)なので、見逃した場合はフォローできる。

 この講義をもとにした『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)という本が出ていて、これが哲学書としてはバカ売れしている。かなり難解な本なのに売れるという現象は、かつての西田幾多郎『善の研究』か、浅田彰『構造と力』を想起させる。新自由主義の価値観が持ちこまれ、カネこそすべてみたいな観念がまかりとおる時代に「正義」とは何かを考えるのは、新鮮なのかもしれない。新自由主義者は、ウソをつくことも平気である。「この顔がウソをつく顔に見えますか」と言ってウソをついたヤスヒロ・ナカソネの時代に浅田彰の本が売れ、エセ自由主義的な風潮もあった大正デモクラシーの時代に西田幾多郎の本が売れたのも何かの縁ですかね。ウソつき民主党政権が支配する価値観の混乱した時代には、哲学書が読まれるということか。

 この本の推薦文を、性道徳崩壊の体験者、宮台真司教授が書いているのはご愛敬。人間は、絶対矛盾的自己同一(「善の研究」)だから許容されるのか、果たして皮肉の意味か。謎が謎を呼ぶ。

 話は横道にそれるが、アメリカ資本は、なんの変哲もない薄型ミニパソコンを「電子書籍」と銘打って「日本人」に売ったり、書生っぽい講義を「白熱教室」と名づけて「日本人」に売りつけるのがうまい。しかし、白熱した論議が行なわれているのはアメリカの大学だけなのだろうか。フランスでは高校で哲学の討論をするというし、日本でもコメディアンの爆笑問題によるアカデミズムに対する煮え切らないツッコミの番組がある。日本でも、どこかで対話的な講義が行なわれているのではないだろうか。こうした「正義」をめぐる哲学的テレビ番組を日本でもつくるべきなのではないだろうか。アメリカ製の舶来品を喜ぶのも、そろそろ止めにしたいところだ。

 マイケル・サンデル教授は8月に来日して「日本人」を相手に講義をする。通訳を介しての講義になるのか、それとも「英語がしゃべれます」みたいな人が手をあげて英語でやりとりすることになるのか。おそらく、「英語がしゃべれます」みたいな人がどんどん手をあげて英語で質問する気がする。英米の人を招いたシンポジウムって、「日本人」の英語自慢の集いになる可能性が高い。日本に来たら、日本語でやりとりしてほしい。

 サンデル教授の講義は「私達は当初、なぜ、永遠に解決できない質問を提起しながらも、これらの議論が続いているのかと尋ねた。その理由は、私たちは日々、これらの質問に対する答えを生きているからだ」と述べ、「この講義の目的は、理性の不安を目覚めさせ、それがどこに通じるかを見ることだった。われわれが少なくともそれを実行し、その不安がこの先何年も君達を悩ませつづけるとすれば、われわれは共に大きなことを成し遂げたということだ。ありがとう」と締め括る。
 この講義は、生きることが哲学と等しく、「理性の不安が、批判的な考え方や政治的改善、道徳生活さえも画期づける」という信念に支えられている。

 千葉大学の小林正弥教授によると、善の問題を原理と具体例の往復をして考えるソクラテス的な対話の方法を用いて、今日の世界に対して「サンデル教授は、善をはじめとする倫理的問題を正面から直視し、それをわれわれが考えていくことが大事ではないかと問いかけているように思われるのです。これは実は、今日の社会の根底に迫る非常に重要な問いかけであり、サンデル教授の政治哲学は、これに対する新しい挑戦をしていると私思います」と語る。

 狂った社会でいかにして正しい生活ができるかというアドルノ先生(1903-1969)の道徳哲学の講義も、新たに注目する必要があるように思う。アドルノ先生の場合は、道徳という言葉と倫理という言葉を厳しく区別する。

 サンデル教授の議論では、アリストテレス、ロック、カント、ベンサム、ミル、ロールズ、ノージックなどの哲学者の議論を論争的に紹介していく。アジアやイスラム圏の哲学者が俎上にのせられないのは残念である。日本では政治哲学というより、政治思想史というかたちをとって検討されてきた分野で、どちらかというと、南原繁、長谷川如是閑、丸山眞男、藤田省三、福田歓一、石田雄、加藤節、千葉眞、小林正弥という系譜が考えられるかもしれない。結局、丸山眞男の系譜になってしまう。日本の政治哲学者(そういう人がいるかどうか)も独自の「正義論」を開陳してほしい。いまのところ、政治と道徳を結びつけて真剣に考えているらしいのは鶴見俊輔以外にいない感じがする。そういえば鶴見俊輔もハーバード大学の哲学出身。伝統は生きているということなのだろう。

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2010/06/19

消費税増税は不可避と煽りたてるウソメディア

 テレビでは、すでに消費税増税に反対する者は「非国民」みたいな論陣が張られている。

 朝の「報道」(国策宣伝番組)がとくにヒドイ。日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日。大手の新聞も消費税増税にほぼゴーサインを出している。読売テレビの番組では、これだけ賛成の世論があるのだったら、すぐに消費税増税ができるのではないかといった暴論が述べられていた。エセ評論家は、あけすけな世論操作を認める域にまで達している。

 消費税は、支配者が自らの体制を維持するのに便利な税制である。このことは、イギリスの哲学者ロックが何百年も前に喝破している。税率をあげることによっていくらでも国民を絞り上げていくことができるし、買い物をしないと国民(消費者)は生きていけないから。今回の民主党政権による消費税増税は、法人税減税と引き換えの増税であることがあからさまに判断できるものである。もう、民主党のウソにだまされてはならない。大企業は消費税を負担しない。商品の価格に簡単に転嫁する。

 1997年に清涼飲料が100円から110円に値上がりした背景には、消費税3%から5%への引き上げがあった。公正取引委員会は、何の調査もしなかった。談合のように同じ業界で値上げしたのに。腐った監視のもとでウソはまかりとおる。110円だった清涼飲料は120円、130円へといまでは値上がりしている。100円の壁を突破した後は、値上げも簡単というわけである。

 19日放送の読売テレビの朝の番組では、タケナカやらミヤケらが消費税増税賛成で同じ立場なのに、それを早くやるか、遅らせてやるかの違いだけで口げんかをしている。韓国政府の顧問みたいな仕事もしているヘイゾー・タケナカは、2025年までに消費税を20%にしたいらしい。新自由主義は、強欲資本主義と言い換えた方がいいだろう。自分たちのもうけ、取り分を増やすためにどこまでも強欲になれる人間。モラルが破壊されている。

 アドルノ先生(1903~1969)の道徳哲学の講義を読む必要がある。狂った社会でただしい生き方ができるのかという問いかけを、もう一度かみめる必要がある。

 今度の参院選では、消費税増税を軽々しくいうような勢力に対して厳しい審判を下す必要があるよ。老後の生活を保障してくれるような議論や制度設計が何もない段階で消費税増税なんて言われても、そんなのウソにきまっているじゃないか。

 ウソつき民主党は、あれだけ公約違反をやっておいて、テレビのCMでいまだに「国民の生活が第一」とかウソをついている。自分たちの選挙が第一、いちばんという点で民主党も自民党も変わらない。政治とカネの問題でも反省がないなあ。

 あ、「みんなの党」なんて、変な名前の党もダメですからね。松下幸之助の秘書をしていた人が候補者として立候補しているし、実際は「みんな『保守』の党」ですからね。ごぞんじだと思いますが、木村剛という強欲資本主義のセールスマンと仲がよかったのがヨシミ・ワタナベですから。強欲資本主義の信奉者は、人をだますのが仕事ですから。気をつけないといけません。

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2010/06/18

消費税が10%になったらドケチになってやるぞ

 ナオト・カンは、どこまで国民を愚弄するのか。昨年の民主党のマニフェストには4年間は消費税は上げないといっていた。まあ、これは4年間だけ消費税を上げませんよという約束だったのだが。

 老後の不安もあるのに、大企業向けの法人税を引き下げて、消費税を10%にされたら、購買意欲、労働意欲すらなくなる。働いても働いても税金にもっていかれる。赤ちゃんのミルク代、おむつ代から高齢者の生活費にまで消費税は重くのしかかる。路上に生活する人にも。

 徹底的にドケチになって民主党政権を打倒するのみである。アホか! 民主党よ!

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2010/06/10

ナオト・カンの人生と複合汚染

 有吉佐和子の小説『複合汚染』に、菅直人が登場する。有吉の小説は、ノンフィクション的フィクション小説として架空の人物に化学汚染の実態を語らせ、作家の繊細な感性で当時の現代社会の問題に鋭く切り込んだもの。ものすごぐ面白い。有吉佐和子は、多喜二・百合子研究会に参加(講演?)したこともあるし、市川房枝を応援もしていた。中国も訪問した。だから、市川房枝つながりでどうやらひょっこりと菅が小説に登場したらしい。せっかくの名作を首相になって汚染してほしくない。

 ナオト・カン(アメリカの言うことを聞く人物は日本名で呼ばない)の半生を見ると、あの、若々しい清々しい笑顔の優しそうな男が、気難しい、党派的には複雑な経路を辿り、支離滅裂な権謀術数の世界にもまれ、「強い経済、強い財政、強い社会保障の一体化をつくる」と述べる政治的道化へと変貌をとげてゆく痛ましさを感じる。道化顔という点では、はなはだ失礼かもしれないが、小沢一郎と共通点がある。

 イギリスへゆき、アメリカのプードルとしてイラク侵略戦争やアフガニスタン侵略戦争に参加したブレア首相の国会運営を参考にして強権国家づくりを主張している点で、小沢一郎と同じである。小沢とカンは仲が悪いわけではない。小沢の自由党と民主党が合併するときもカンだったし、PHPから一緒に本も出している。

 今回の組閣は、松下政経塾の比率が高まっただけ。セイジ・マエハラの子分たちがウヨウヨしている。次の総選挙をにらんだ布陣、参院選後をにらんだ布陣が敷かれている。そういえば、アメリカも強い経済を国家安全保障戦略で打ち出しているし、アメリカや財界の主張に敏感なカンのこれからの人生は、世界政治の流れや国民の反発を受けることになることだけは確かだ。

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2010/06/03

ユキオ・ハトヤマの政権投げ出し

 もう少し「鳩山政権の終わりの始まり」を論じてみたかったのだが、ユキオ・ハトヤマが「首相」の座から降りた今、民主党連立政権が8カ月半の間に何をしてきたのかをしばらく考えたい。これは、おいおい書いていきたい。

 ユキオ・ハトヤマは、衆院議員も引退するらしい。ブリヂストンの株をもつ大富豪として生きてゆけるのだから、彼の生活を心配することもないだろう。株の下落は自分自身で心配するかもしれないが。ホソカワのお殿様が辞めたときと同じようなサバサバした感じをハトヤマから感じる。ハトヤマが、辞任にあたって、イチロー・オザワを道連れにしたことだけは評価できる。それでも、選挙政策を中心とする「オザワ支配」は現状のままでは残るだろう。

 今後、ユキオ・ハトヤマは、少しでも早く衆院議員も引退して、ぜひとも一市民として着実に納税の義務を果たし、日本の政治を少しでも良い方向に向かうべく力を尽くしていただきたい。辞任のあいさつで「国民が聞く耳をもたなくなった」なんて言われると、やはり、「あなた金持ちですからね」と言い返すしかない。金持ちは、金持ちにふさわしい税負担をして、文化に投資するとか、チャリティー事業をするとか、返済義務のない奨学金をもうけるとか、よいこともできる道はあるはずだ。面白く、豊かな人生を歩もうとするうえでの経済的条件がありながら(ユキオ・ハトヤマぐらい金持ちだったら自宅に私設図書館や研究所ぐらいつくれるでしょう)、当初、政権を支えてくれていたブレーンにも見放されていった。辞任のあいさつをしたのは身内ばかりで、辞任の記者会見を断ったのは、いただけない。いまからでも、遅くないから、説明責任を果たすべきだ。どうですか?

 欺瞞的な社民党のミズホ・フクシマ。ヒロインきどりでテレビ局をはしごして、6月2日夜、国民新党の総決起集会で、ユキオ・ハトヤマ、シズカ・カメイと3人で握手した。罷免されておいて、「私を罷免することは沖縄県民を裏切ることだ」といっておいて、いまだにユキオ・ハトヤマとしゃあしゃあと握手できる図太い神経。もう一度、沖縄へ行って、6月2日夜に3人で握手した理由を説明してくださいよ、フクシマさん。

 民主党鹿児島県連会長のヒロシ・カワウチ、沖縄選出の国民新党国対委員長のミキオ・シモジも、米軍普天間基地問題で、いまだにハトヤマに責任を押し付けて、自分たちの責任は棚に上げる始末。

 民主党政権が日米で「辺野古」案に決めて、自分たちが主張した案に限りなく近くなった(むしろ日本にとっては最悪)のに、ユキオ・ハトヤマを批判する自民党、公明党。自分たちの案はどうなったのか。ゴマカシてますなあ。

 ま、これからどうするかは、ユキオ・ハトヤマの自由なのではあるが。もともと大学教員していた過去があるのだから、「学べば学ぶほど」なんて陳腐な言葉は使ってアホなフリをして、アメリカ政府の言いなりになっていた罪は軽くはない。野党時代に、あんなに立派なことを言っていたのに、与党になったとたんに、約束を守らなくなる。財界やアメリカに真正面からものが言えなくなる。

 日本の政治に今、どんな変化が起こりつつあるのだろうか。民意を無視して勝手な政治はできないということが、いよいよはっきりしてきたことではないかと思う。参院選でその流れをさらに促進させないといけない。
 たとえ、選挙至上主義の悪弊が目立つ民主党といえども、支持率の下落の前にひれ伏すしかない。最近は、支持率の下落が選挙での敗北を示唆する顕著な傾向が出ている(開票作業の不正がないかぎり)のだから、当面、首相の顔をすげかえてでも参院選をしのぎたいというのは民主党なりの思惑だろう。表紙(首相)が替われば、支持率もご祝儀で少しだけ上がる傾向があるので、それにすがる意味もあるだろう。しかし、すでに国民に見ぬかれている。

 国民が主人公の方向へ根本的に政治を変える道を、真剣に模索する時期にきているのではないかと思う。

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2010/06/01

鳩山政権の終わりの始まり その3

 いよいよ本当にユキオ・ハトヤマが辞任に追い込まれようとしている。

 米軍普天間基地問題でアメリカ政府との合意を重視して、沖縄、連立を無視したことが一つ。「最低でも県外」と言っていたのだから、はっきりいって、沖縄県民の反対があるかぎり、ハトヤマでは、辺野古に新基地をつくることはできないだろう。ウソをついた首相が、その座にしがみつく姿ほど醜いものはない。国民世論を甘く見ていることも、同情の余地がない。
 その一方で、カツヤ・オカダ、トシミ・キタザワがアメリカ政府の意向を代弁してきたので、ハトヤマ政権としては、早くからダブル・スタンダードで事態が進行していた。オカダ、キタザワも辞任に値するのだが、意外にもそういう意見があまり開陳されないし、見かけないのは不思議である。沖縄ではオカダ、キタザワの評判は悪い。

 各通信社、新聞社の世論調査でほぼ10%台の内閣支持率に落ちこんだことが一つ。シンゾー・アベと同じぐらいの落ちこみかと思ったら、どうもアベを上回る勢いで急落しているような感じ。この支持率では、参院選で敗北することは、目に見えている。民主党の参院幹部ですら落選する可能性が高い。

 「政治とカネ」の問題や国会運営などでイチロー・オザワとともに混乱をつくりだしているのが一つ。誰が見ても強引なやり方で、法案を次々と国会で成立させようとしている。6月16日で今国会の会期は終了するので、十分な審議を経ずして強行採決を乱発している。自民・公明政権との違いが見えない。イチロー・オザワが国会の審議の場で、一度も自らにふりかかった疑惑について語らない。国民や野党の要求を無視している。潔白だというのなら、元秘書で衆院議員のトモヒロ・イシカワが逮捕されてから6カ月も経っているのだから、説明するというのがスジだろう。

 これが一番重要な点だが、昨年夏の総選挙で公約したことのほとんどが反故にされ、先送りされているのが一つ。4年間で実現していくというが、9カ月たっても後期高齢者医療制度は廃止されないし、労働者派遣法の抜本的な改正はされないし、障害者自立支援法の廃止すらできない。総選挙での民意を無視することは、とうてい許されない。政治不信を増幅させていることは、犯罪的ですらある。ハトヤマは、ハトミミとか、国民を官邸に招いて茶飲み話をするとか、地方自治体の目立ちたがり首長がやりそうなことをやっていたが、話を聞くフリをしているだけである。国民は、そんなことは見ぬいている。

 アメリカの属国としての日本の姿は変化していない。喜んでいるのはアメリカ政府だけ。アドルノ先生(1903~1969)なら、悪夢を見ているようだとドリーム・ノートに書きつけるかもしれない。悪夢ではなくて現実の悪を前にして、われわれは、どう決断していくべきか。そのことも問われている。
 

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